第3回
「ポリ公、マッポ 짭새」
市民の安全を守るため日々頑張っていらっしゃる警察の人たちをあれこれ言っては市民の品格に関わりますが、感謝の裏にはうざったいという気持ちもあるのもまた事実。スネに傷があろうがなかろうが、です。
そんなやましい気持ちと反抗精神を込めて使うのが짭새[ チャプセ ]。ポリ公、マッポ、サツ、イヌ、何かの自主規制コードにひっかかりそうなのでこれくらいにしておきましょう。つまり、警察官を意味する俗語です。
語源はさまざま。学生運動華やかなりし頃に、鷲をシンボルマークとする延世大学のキャンパスに潜入した私服刑事のことを「鷲の群れに紛れ込んだ種々雑多な鳥」という意味で잡새[ チャプセ(雑鳥)]と呼んだのがはじまりだとか、「捕まえる」という意味の動詞 잡다[ チャプタ ]に 새[ セ ](鳥)がついたとか、쇠[ スェ ](~なヤツ)がついたとか。なぜか 잡 が 짭 と濃音になるのは韓国語ではよくあることです。
使わないに越したことはないのですが、使うならこそこそ隠れて、または堂々と使いましょう。それが礼儀というものです。
(『 KBS WORLD Guide 』2010年9月号掲載分より転載)